「より良い日常に寄り添いたい」恩師への憧れから導かれた、リアンカ・福井さんの決断
リラクゼーションサロンRe:Anchor. (リアンカ)
京都・祇園。華やかなネオンと行き交う人々の喧騒から少し離れた場所に、ひっそりと灯りをともす場所がある。

今年の4月、この地にオープンしたリラクゼーションサロン「リアンカ(Re:Anchor.)」。平日は夕方17時から始発が動く深夜3時まで営業し、夜の街で働く人々や出張者など、多様な生活リズムを持つ人々の疲れを癒やしている。
店長の福井さんがこの特別な場所で店を開いた背景には、自身の過去の体験と、顧客の「日常」へ寄り添いたいという強い覚悟があった。
原体験と葛藤
福井さんの原点は、中学3年生の時に経験した野球での怪我に遡る。怪我の治療のためギプス固定をしていた関係で肘が伸ばせなくなり、リハビリもできない状態であった。
しかし、近所の鍼灸院で診てもらったところ、なんと1日で肘が伸ばせるようになり、数日のリハビリで見事に回復を遂げたのだという。

「あの時の鍼灸師の先生への憧れが、この道に進むきっかけでした」
その感動を胸に、柔道整復師として接骨院業界へ。資格取得後には念願だった鍼灸師の資格も取得した。東京オリンピックの年まで東京で腕を磨き、地元である関西へと戻ってきた。
独自のこだわり・技術・サービスの真髄
関西へ戻り、独立の地として選んだのは祇園だった。昔ながらの歓楽街であり、一般的な働き方ではない人たちが多く集う特殊な土地柄だ。
「そういった方々の日常の中にある、ちょっとした不具合を改善し、より良い日常を送るお手伝いがしたい」。その想いから、深夜までという夜型の営業スタイルを確立した。

店名の「Re:Anchor」には、福井さんの明確な哲学が込められている。
「Re」にはリラックスやリセットの意味を。「Anchor」には船を支え、安心して留まるための「錨(いかり)」の意味を託した。
「ただ疲れをほぐすだけでなく、心と身体を整えながら、自分らしさを取り戻せるような場所でありたいと思っています」
お客様との向き合い方・アフターフォロー
確かな技術を持つ福井さんが何よりも大切にしているのが、施術前のヒアリングだ。

「まずは一度座ってお話を伺います。お客様が何に悩まれているのか、何を求めてここへ来たのかをしっかり受け止めることを大切にしています」
接骨院などの前職で培ってきた経験から、顧客の身体の不調の裏にあるサインを見逃さない。仕事終わりや出張の合間に駆け込んでくる人々の言葉に耳を傾け、一人ひとりの状態に合わせた最適なアプローチを探っていく。
今後の展望・メッセージ
日々を忙しく生きる中で、心身のバランスを崩してしまうことは誰にでもある。そんな時、リアンカはいつでも錨を下ろせる場所として存在し続ける。

疲れた時や少し立ち止まりたい時に、ふと思い出してもらえる“立ち返る場所”になりたい。
祇園の深い夜。福井さんの温かな手と誠実な眼差しは、今日も誰かの疲れを解きほぐし、再び自分らしく歩き出すための活力を静かに注ぎ込んでいる。

取材・文=みつかるグラム編集部

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